第17章 実弥との出会い(であい)
突っ走っちゃっただけだろ?
誰でも、必死になるあまり視野が狭まったり、言えなくなったりすることはある
気にするな」
実弥「…………………
ありがとうございます」
深々お辞儀
恵土「いや…酒の愚痴だからな?
気にせんでいいって
気楽にな?^^」ぽんぽん
実弥「っす」ぺこ
肩を叩く恵土に対し、再び実弥は頭を下げた
玄弥の気持ちが痛いほどわかる?
いや…
喪った側の玄弥の未来の姿だ、この人は…きっと……
そう、実弥は確信していた
恵土「私は…父に姉も母方の祖父母も殺されたし
私は母を庇って刺されて死に掛けたし
母は私を守ろうと覆い被さって……鬼にされ掛けて、自害して死んだ」
実弥「…………」
恵土「父は鬼にされ掛けて無惨の血に適応出来ずに死んだ
ま、そのことにだけは感謝してる
あのままだったら…
強盗の仕業に見せ掛けられたまま
実際にそう歪められたままだったろうからな
油を家中に撒いて火を付けた
証拠隠滅も図ってたんだろうね
お盆には強姦されて肛門に中出しされたし
それでも誰一人として信じちゃくれないし
でも………お母さんやお姉ちゃんは…大事にしてくれた
ちゃんと聞いて、ちゃんと見て、大事にしてくれた
大事にちゃんと出来てたのか…今でも、悔いは残る
でも……何もしないで喪うよりは、いいと…勝手に思ってる
そんな想い…させたくないんなら……尚更……
ちゃんと伝えないといけないんだけれども
難しいよなあ、この世って
語弊だってあるし、勝手な偏見だってあるし、決め付けられたり誤解されたり色々だもの
言葉難し過ぎんだよ
どんだけややこしく作ってんだこの馬鹿あ」
実弥「誰に言ってんだ←迷惑顔
恵土「言葉にだよおお」
実弥(駄目だ…酔っ払いが出来上がり掛けてる;)困惑
その後…無一郎達や里の隠の手助けもあり、無事に帰る所を見届けてから帰ったそうです
義勇「…………
(俺はどうしたらよかったんだろうか」
実はいた義勇さん…
声を掛ける間が見つからず
静かに背景に溶け込んで、じっと気配を消していました
実弥からすれば…
ここまで親身に考え、寄り添ってくれる人は初めてだったそうです
その為、翌日(7月4日)……
どきっ
意識し始めた矢先…
実弥「あ…
お
しのぶ「師匠!」
ぃ
恵土「ぱあっ!)しのぶ//」
