第14章 ちょこっと余談(よだん)
稲妻を迸らせ、雷が今にも落とされんばかりのしのぶのそれ(剣幕)に…
恵土はがくぶるするばかりであったそうな……;
時は少しだけ遡り…
6月8日
人買いがどこから聞きつけたのかカナヲを売り飛ばす為に取り戻しに来て
しのぶとカナエが刀を抜かずにそのまま技を振るって追い返し
逃げた先で刀を構えた恵土が天を文字通り斬り裂き、真っ昼間なのに夜空と化す斬撃の断面を見せ付け
恵土「お前もこうなりたいか?」
おどろおどろしい声により、死に物狂いで退散した
恵土は追い掛けようとしたが、死に物狂いでしのぶとカナエに止められた
最後にカナヲに、腰に抱き着かれた後に…裾を引っ張られ
カナヲ「………あそぼ?」
恵土「うん!遊ぼう?^^」にっこり
即座に対応を変え…
そのまま遊びに奔走したとか……
ついでに言うと、話を戻すが…
上弦の壱を倒した後、恵土は3日ほど意識が無く
失血のあまり血色の悪い青ざめた顔面蒼白な顔のままで…ずっとこんこんと眠り続けていた
蝶屋敷に運ばれ、徹底監視下に置き、辛うじて命を繋ぎ止めていた状況にあった
他の柱達が受ける衝撃を肩代わりし、内臓がずたずたに引き裂かれていたのも理由の一つである
特に肺挫傷が酷く、一時期呼吸困難になっており命に深く関わったとか…
そんな無茶ばかりするから(しのぶの発言、131ページ参照)とはそういう意味
目覚めるや否や
カナヲが何も言わずにお手玉を持ってきて布団の上に置いた
怒られると、「え?ちがうの?」という顔を見せた
しのぶ「ちがうわよ!?
やりたいのはわかるけれど違うわよ!!?」
じゃあお弾き?という目で恐る恐る見上げつつ持ってきていた
しのぶ「もおおおおおお!!
師匠のせいで
師匠がいるすなわち遊ぶ時間って思い込んでるじゃないですかああああ!!」
恵土「うん!楽しそうで何より!!」キラン!!
しのぶ「何よりじゃない!!!!・・」びきびきびきっ!!!!←血管が浮き上がり、血走った目で睨み据える
恵土(恐い…;)たらーり、たじっ!
今にも食われんがばかりのそれに…
思わず冷や汗が流れ落ちた……
後に…
叱り祭りの状態(しのぶがカナヲと恵土を交互に叱り倒す)を目の当たりにしたアオイにより…
カナヲの面倒をアオイが、恵土の治療をしのぶが見ることになったのは…言うまでも無かった;
