第14章 ちょこっと余談(よだん)
恵土「これから教えるのは…
捕縛術
それに伴う縄抜け術だ
風月流だと動けば失神
真月流だと動けば死亡
首は死んでも守れ
腕を無理やりにでも捩じ込んで締められないよう守れ
しのぶ(え、なんか滅茶苦茶怖いんだけど;)困惑
恵土「今後、糸を使わない敵に巡り合わないとも限らない…
いくぞ!!」
しのぶ「はい!!」青ざめ震え
その後…どんな縛り方をされても縄抜け出来るよう徹底的に教え
その上で縛り方を元に、身体の構造上どうしてもここだけは押さえられたら駄目な点を徹底的に叩き込んでいた
そして……後に…どんな患者相手でも封殺出来る縛り方を体得し、蝶屋敷全体で共有され敢行されることになる…
恵土「暴れる患者相手に力加減してる場合か!!?
全力で絞めろ!!!・・」かっ!!!
しのぶ「はい!!!;」
テロップ『超スパルタ;』
しのぶを大事に想うあまり必死だった
怪我をして欲しくない一心でした
が……
それが逆に自分の首を絞めるとは…当時は思う由もなかった
恵土「まだまだ甘い!!」
しのぶ「はい!!
恵土「もっと早く!!
しのぶ「はい!!
恵土「もっと鋭敏に!!
しのぶ「はい!!!」
全力を持って相手していました……;
珠世と和解した瞬間
決め手となったやり取り…
恵土「神として言わせてもらう
お前は…お前を赦さないかもしれない
でも…
私も…
殺された人達も…
皆…もう怨んでいない
咎めたり、罰を与えようとするものはいない
自信を持って、胸を張って欲しい
この何百年間…
お前はもう…十分尽くした
お前は…素晴らしい人間だ
鬼から脱することが出来て…
本当に良かった
お前が地獄に落ちたいなら…それでもいい
でも…私も…お前を大事に想う人達も…お前の幸せを願っている
後は…お前が…お前を大事にするだけ
お前を赦せないのは…お前だけだ
信じるか信じないかは、お前に任せる
私はお前を信じているし
報われて欲しいと、幸せになって欲しいと想っている
人を、大事に出来る人だから^^」
珠世「…勿体無い…お言葉ですっ」涙目震え
目を伏せ震えながら返事する
恵土「その命を背負って、繰り返さないように努めた
何度も命を助けて回ってみせた
それは、評価されるべきことだ
……お前は…どうしたい?」
珠世「………どう……」
