第13章 新たなる弟子達(でしたち)
ちなみに言うと…
最後の修練、最終段階、奥義のぶつけ合いに関しては
錆兎はもう剣を握れないことで、恵土かしのぶから直々に受けている
そこで詰まっており、一閃と、風魔一閃の切り替えに困難を極めていたらしい
地道に頑張りな
とは恵土の談で
小芭内「慣れるしかないか」
恵土「そ!」大きく頷く
人によって、身体によって、筋肉の付き方も性質も異なる為
合う動きは皆異なる
それにより、下手な助言をするよりは…習うより慣れろ!ということらしい
それに大きく同意を示す小芭内であった…
それ(助言)で合わない動きを無理にして身体を壊したり下手に支障を残せば後遺症にもなり死に直結し兼ねない、今後にも大きく関わるからな
との恵土の言葉にも大きく頷いていた
技法を特に重視するその在り方に、甚(いた)く共感と感銘を覚えたという…
本人にも適性があったようで、半日足らずで次々進めれていっていた
手こずっているのは最後の修練の最終段階のみとなっている
だがそれももう直に終わりそうで…
今日の昼、恵土は蒼榮から小芭内が合格し、風月流真月流免許皆伝者となったことの報告を受けた
祝に蟹買って帰る!
との返事を残し、蒼榮へ伝言を託した
おめでとう!今日はゆっくり休んでくれ!と
恵土「お前を粗末に扱う奴は全員敵だから」
真剣な顔で言われるそれに…
小芭内はどうしたものか、と困惑を隠せずに居た
ちなみに…しのぶやカナエや義勇、行冥に愼寿郎、天元にも言っている言葉である
殴る気は毛頭無い
と伝えると尊重してくれ、もう言わなくなったのでそのまま流れていった
それ(最後の修練、最終段階突破)と時を同じくして……恵土はまた、誰かと出会うこととなっていた
蒼榮から連絡を受けてから
蟹を買ってからの帰り道…
恵土「こりゃ今夜は美味しくなりそうだ」にやにや
野菜も併せて買い、それを見つめながら背負いニヤつく中
馬車が暴走していた
「暴れ馬だ!誰か止めてくれえええ!!」
ちょうど客が全員降りたばかりで
興奮し切った馬が暴走しているのが一見してわかった
恵土「やっべえ!!(だっ!!)←馬車へ向けて走り
(このままじゃ坂道を下っちまう!)
(ばっ!!)←正面に回る
日天水手!!
どおどお
(馬は止めれた
馬車は」
がしゃん
目を向けると同時に、馬から外れた
