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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第2章 はじまりの時、与えられた役割


その日、は母に連れられて、とあるヒーローの家を訪れていた。
高い塀に囲まれた広い敷地。
門をくぐった瞬間、空気が変わった気がした。

「……お前が噂の」

現れたのは、背の高い男だった。

鋭い視線。
炎のような存在感。

エ「エンデヴァーだ。今日は世話になる」

母が深く頭を下げる。
も慌てて真似をした。

エ「……小さいな」

そう言いながらも、差し出された腕には傷の痕が残っていた。
がそっと触れると、淡い光がにじみ、張りつめていた表情がわずかに緩む。

エ「……確かに、効く」

それだけ言うと、エンデヴァーは母に礼を告げ、屋敷の奥へ戻っていった。

その入れ替わりに、廊下の影から一人の少年が顔を出した。

白い髪。
不機嫌そうな目。

「……誰?」

短く名乗ると、少年はじっとこちらを見つめた。

燈「……燈矢。轟燈矢」

近づいてきた燈矢は、袖をめくり、ためらいなく腕を差し出す。
そこには、まだ新しい火傷があった。

は何も言わず、そっと手を当てた。
光が灯り、熱を帯びた肌が少しずつ落ち着いていく。

燈「……全部は、消えないんだな」

「……ごめんね」

燈「いい」

燈矢はそう言って、手を引かなかった。

燈「……お前、あったかいな」

その一言が、胸に残った。

大人たちの声が近づき、燈矢は一歩下がる。

燈「また、来るのか」

「……うん、たぶん」

短いやりとり。
でも、それで十分だった。

は知らなかった。
この日出会った人たちが、これから先の人生に深く関わっていくことを。

ただ一つ確かなのは、“ヒーローを治す”という役割が、もう自分のそばにあるということだけだった。
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