第5章 約束の続き、色褪せなかった想い
待ちに待った、高校に入る前の3月。
お互いがお互い、子供の頃の約束なんて忘れているんじゃないかと思っていた。
あの日と同じ日、同じ場所。
緑谷と爆豪は公園に居た。
爆「てめぇ…」
緑「か、かかかかかかっちゃん…!」
爆「なんでここに居ンだよ!?あァ!?」
緑「だ、だって約束したから…かっちゃんこそ…覚えてたの?」
爆「俺が忘れる訳ねェンだわ!?てめェは帰れ!」
緑「い、嫌だよ!僕だってちゃんに会えるのずっと楽しみにしてたんだよ!」
バチバチと爆豪の手のひらから火花が散った時、2人が待ち望んでいた人物が現れた。
緑&爆「っ…!!」
は驚いた顔をして2人と目を合わせた。
「………ただいま」
そう口にした瞬間、胸の奥がきゅっと縮んだ。
帰る場所なんて本当はもう無い、そう思っていた。
あの夜から、誰にも触れられず、誰にも縋れず、“おかえり”と言ってくれる人はいなくなったはずだった。
それなのに、目の前には変わらずここに立っている2人がいる。
少し背が伸びて、声も低くなって、顔つきも大人びたのに、あの頃と同じ目で、まっすぐこちらを見ている。
胸の奥に溜まっていた冷たいものが、ゆっくりと溶けていくのを感じた。
一人じゃなかった。
ずっと独りだと思っていたけれど、ここに来たら、ちゃんと待っていてくれる人がいた。
それだけで、張りつめていた心が、ほんの少しだけ、ほどけた。
あの頃と変わらない声で、ふわりとした笑顔で、柔らかい優しい声が2人の耳にすんなりと入った。
昔よりも大人っぽくなっていて、とても綺麗だった。
あぁ、やっぱり好きだ。
2人は長い恋心にまた確信を持ちの元へ駆け寄る。
緑「ちゃん!元気だった?えっと…おかえり!」
爆「おい!遅せぇンだよ!」
「ふふ、2人とも覚えてくれてたんだね!ありがとう!会えて凄く嬉しい!!!!」
駆け寄ってきた2人をまとめて抱きしめる。
随分と大きくなって、身長はとうに越されていた。