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【ヒロアカ】愛と癒しの代償【R18】

第12章 祝われる日、深くなる想い


体育祭を目前に控え、校内の士気が高まる4月のある日。

放課後、爆豪が廊下を歩いていると後ろから声が飛んできた。

「勝己」

振り返ると、が小さな紙袋を持って立っていた。

爆「」

「はい」

爆「ンだよ?」

「誕生日。おめでと」

一瞬、思考が止まる。
今日が何日かなんて、朝から一度も考えてなかった。

爆「…は?」

「4月20日」

爆豪は眉をひそめたまま、紙袋を受け取る。

爆「……なんで覚えてんだよ」

「なんでって…、忘れるわけないじゃん!」

軽く笑われて、胸の奥がぎゅっと鳴った。

中に入っていたのは、シンプルなシャーペンだった。
無駄な装飾のない、少し重みのあるやつ。

「勝己の手に合いそうだったから、応援の意味も込めて」

爆豪はそれを見つめてから、ゆっくり顔を上げる。

爆「……分かってんな」

「でしょ?」

爆豪はシャーペンを握りしめたまま、一歩近づく。

爆「覚えてるとか、そういうの……反則だろ」

「え?」

爆「嬉しいに決まってんだろ」

視線を逸らさず、真っ直ぐに言い切る。

爆「ありがとな。……大事に使う」

「うん」

その返事だけで十分だった。

去っていくの背中を見送りながら、爆豪は無意識にシャーペンを握り直す。

——覚えててくれた。
——俺のこと、ちゃんと見てる。

胸の奥に広がる熱は、もう誤魔化しようがなかった。
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