第11章 目覚めのあと、名付けられないもの ※微
相澤はを車に乗せ、自宅まで送り届ける。
「あの…昨日のこと、あれからどうだったか教えてもらえませんか」
は相澤を室内へ招き入れ、簡単にお茶を用意する。
2人は向かい合って座り、相澤は淡々と今日の顛末を話した。
脳無はオールマイトが撃破。
13号も、オールマイトも、緑谷も、リカバリーガールの治癒で十分だったこと。
は、静かに胸を撫で下ろした。
「ひとまず、良かったです」
相「…俺は助けられなきゃ、おそらく重症だった。ありがとう」
「生徒たちを守る消太さんは、とってもかっこいいヒーローでした。だから私も守りたかったんです。ヒーローも助けられるヒーローですから!」
相澤はガタッと椅子から立ち上がり、の目の前まで行く。
「??」
腕を掴まれ、引き寄せられる。
「っ!!」
相澤はを、強く。
けれど乱暴にならないよう抱きしめた。
「し、消太さん…?」
相「……」
「っ、!」
低く、静かな声。
名前を呼ばれただけなのに、胸が跳ねる。
少しだけ体が離れ、目が合う。
距離が、近い。
は反射的に目を閉じた。
「っ………」
だが、唇が触れることはなかった。
頭にあたたかく大きな手が乗った。
目を開けると、相澤と目が合う。
相「ありがとう」
「っ……」
近い。いい匂いがする。
声が低くて、落ち着くのに心臓がうるさい。
「消太さん」
相「なんだ?」
「今日はありがとうございました、疲れましたよね」
相「別に、これくら――」
言い終わる前に。
は一歩踏み出し、相澤に抱きついた。
相「……っ!」
その瞬間、体の奥がじんわりと熱を持つ。
重かった疲労が、静かに溶けていく感覚。
「疲労回復、です!お礼になったかはわかりませんが…疲れが取れるってヒーローの皆さん好きなんですよこれ」
少し照れたように笑った。