第6章 5章
そうだ。
仕事しよう!
起き上がって涙が滲んだ目を擦る
そしたら扉が開いて秋くんが入ってきた
「あ、起きた?はよぉ」
ベッドに座って頭を撫でてくる
「コーヒー淹れたよ。飲む?」
淹れたてのコーヒーを渡された
「おはよ。ありがと」
少し冷まして飲むと程よい苦味で
今の私にぴったりだと思った
それからは
自分が驚くほど筆が動いて
たまにお戯れも受けつつ
数日後、小野先生に会う約束を取り付けていた
カフェ
「あ、燕先生!今日はありがとうございます」
「いえ、こちらこそ有難うございます」
爽やかな笑顔で向かいの席にどうぞ。と促されたので素直に向かいに座った
「いやぁ、本当はデータでプロット等送っても良かったのですが。出来れば自分の口から説明したいのと、燕先生のご意見もいただければなと思って」
早速ガサゴソと鞄から綺麗にファイリングされた資料を見せてもらう
「わぁぁ。嬉しいです。まさかこんなに細かい資料見せていただけるなんて。個人的にワクワクしちゃいますね」
思わずオタク全開でウキウキしてしまう。
だって大好きな作品だから
「そう言ってもらえて良かった。あんまり細かい裏設定とか知りたくないって脚本家さんもいらっしゃるので」
「そうなんですか?私は先生のこの作品大好きなので細かいことも全部知りたいって思っちゃいますけどね」
パラパラとめくって一人一人のキャラクター設定などこだわりポイントなどを確認して質問したりもして
気付いたらだいぶ時間が経っていた