第2章 第一章
いつもの様に頭の中でアダルト漫画化される私と秋くんの物語が脳内を占めていた
「………燕先生!着きましたよー!」
タクシーで行き先を告げた後、妄想しながら寝入ってしまったらしくなんだか秋くんに起こされてぼーっと見つめる
「眠たい?」
その言葉に素直に頷くと、わかった。と腕を引っ張られてゆっくり立ち上がらせて私の肩を抱く秋くん
鍵。と言われて素直に渡して、部屋番号を伝える
「わっ。……引っ越したばかり?」
部屋に着くなりそう聞かれた気がして、うん。と頷く
実際数日前に引っ越してきたばかりで段ボールが端に山積みになっている
ソファにゆっくりと座らさせられて、もう一回飲んどく?としゃがみ込み先程のペットボトルを渡されてごくごく飲む
「いい飲みっぷり」
満足そうに頭を撫でて、よしっ!と言って立ち上がる
「んじゃ。俺帰りますよ?鍵閉めれます?……いや、無理か。閉めてポストに入れときますよ?」
私が持ってた鍵をそっと取り上げようとしたから
思わずその手を掴む
ぽやぽやした思考回路は妄想とごちゃ混ぜになってたんだと思う
その手をグッと引っ張って
自らキスしていた
最初びっくりしたのかビクッと強張る秋くんだったけど。
直ぐに優しく返してくれて
はむはむと優しく甘噛みされて
その度にぶるっと身体が震えた
「んっ、、はぁ。んっ」
「……もしかして。誘ってくれてます?」
唇をゆっくり離して頬を摩りながら言われて
「ハハッ。涙目なのは嫌だったからじゃないよね?」
そのまま瞼をそっと拭われて
優しく抱きしめられた