第2章 第一章
数年前
忘年会で飲みすぎた私は秋くんに介抱されてた
寒空の中、どこかよくわからない壁に寄りかかってぐらぐらする視界を定めようとポーっと一点を見つめてると
「燕先生。大丈夫すか?一旦吐きます?」
覗き込む様に心配してくれた秋くんにへらぁ。と笑い返す
「だいじょーぶ。なんかごめんなさい」
「しょうがないっすよ。あのプロデューサー飲ませるの上手いから」
そう言って自販機で買ってくれたのか冷えた水を差し出される
ありがとう。と素直に受け取りゴクッ。と飲むと、思っていたより水分を欲していたのか続け様に飲み込む
「秋くん。ありがとう。もう大丈夫だから。3次会向かっていいよ?私は帰るから」
既に時は2時近く。それでも忘年会の夜は終わらず他の人たちは疎ではあるが先に次の飲める場所に向かってしまった。
確か秋くんはお酒の場が好きだと言っていた記憶がありせっかくの楽しい会を台無しにしてる気がしてとんっ。と秋くんの胸あたりを押し除けようとした
んだけどふらついてしまい秋くんに受け止められた
「わっ……。ごめんなさい」
「ハハッ。謝ってばっかり」
優しく抱き止められ頭を撫でられる
秋くんは周りの女優さんにもモテモテで引くて数多なのは多分顔だけじゃないなとこの時に思った
「……んで?帰るんすか?」
そんな事を言われて
「…そのつもりです」
「ふーん。……んじゃ、送りますよ」
さも当然かの様に肩に手を回されてタクシーを捕まえて押し込まれる
え?
これって?
もしかして?
エロな展開?