第5章 第4章
カフェ
今日はたけちゃんの案件の脚本の方で原作者の方と初めてお会いする場を設けられたのでちょっとおしゃれなカフェに連れてこられていた
「どう?先生調子は」
たけちゃんはつくね名義の仕事のスケジュールも把握しているので現在とても楽しい清書ライフに忙しい事をよく知っている
「久々の下界の空気は大分澄んでますね」
「………お疲れ様です」
何も言うまいと固く誓ったであろうお口チャックの顔をして目線を逸らすので私も目の前にあるコーヒーに視線を移した
「ところで。原作者の小野和之さんとは面識は?」
エロサスペンスの申し子、小野和之(おのかずゆき)さんはエロはもちろんのこと難解事件やリアル探偵ばりのトリックを繰り広げる漫画を作り、いつもファンを圧倒させるほどの実力の持ち主だ
「ないです。初めて会う。どうしよう。最推しですってお伝えするべき?」
「やめとけ」
即座に突っ込まれたけどこのドキドキは収まりそうにない
だってあの小野和之だよ?
むりむり!絶対むり!
その場でサインなんかもらってしまいそう!
1人心の中でサインをもらう妄想を繰り広げていると控えめに、あの……。と声をかけられた
「あの、、足立さんですか?」
「!!、、はい!足立です!もしかして小野さんですか?」
そうたけちゃんが聞くと、はい。と笑ってぺこっと頭を下げるこの方は想像以上に
爽やかな成人男性でした
多分30代くらい?
メガネをかけて、清潔そうなワイシャツ(とても良く似合ってます)
黒髪のさらさらヘアで
いかにも煩悩なんてありません!の代表格の様な
えー。
人ってやっぱり見かけに寄らないよね