第3章 第二章
一方今回メインの彼女は[お尻の筋肉がしっかりしてるおじさん]らしい
中々にハードな
撮影は順調すぎるほど順調で
合間合間で私とのインタビューも挟みつつ
現場入りしたのは早朝だったのに終わる頃には日はすっかり沈んでいた
居酒屋
「おっつかれぇ!」
りんと2人の小さな打ち上げは撮影後恒例となっている
「どう?今回の子は」
「うん。中々ハードな人生っぽいけどすごく描き甲斐のある感じだった。あと………乳が良い」
脱いだありのままのおっぱいも中々お綺麗で
思わず、とても良い乳してますね。と私の中のおじさんがこんにちはしてしまったのに彼女は朗らかに笑いながら
「一舐めいっときますか?」と冗談混じりに返してきた
さすがに業務違反に当たる為そんな事はしないが男優さんに一舐めもニ舐めもされているのを見て私の中のおじさんは満足したと思う
「キャラデザインも何となく見えたし。明日からネーム描くからたけちゃんに伝えといて」
たけちゃんとは燕名義の時の担当さんで。
まぁ要するにりんの兄
今回のTL騒動の発端
「ギャラは印税関係なく上乗せで」
「うわー。怒ってる」
えぇ。怒ってますとも。
「たけちゃんの穴が緩い所為で私に無謀な依頼が舞い込んで来てるんだから」
「………やっぱりネコは確定なのね」
りんは近い未来の兄を心配したのか苦笑いで遠くを見ていた
次の日からはAV嬢の伝記に追われる事になり
1週間もしたらまたまた私は人ならざる物になりかけていた
「あー。また何もないや」
そんな独り言を呟いて
財布とスマホを持って飛び出そうとしたら一本の電話が私の足を止めにかかった