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意馬恋猿〜2人の距離〜

第2章 第一章



「…とりあえず。飲まない?」
そう言って離れてキッチンからグラスと氷入れを持ってきて


地べたに座り先程買った酒を注ごうとしたら
「いーよ。やらせて?」
やんわり奪い取られてグラスに注いでくれる


「あれ、、」

「うおっ!…なに?」
目の前の立派な腕を見て思わず触るとびっくりさせてしまった

「前より太い、、というか硬い?」

「あー。最近鍛えてんの」
そう言って力瘤を作る

「わぁ。カチカチだ」
思わずぺたぺた触りながら言うと


「なんか、、えっちぃな」

「へ?」

どの辺が?


もはやエロの基準が人とは掛け離れてるのは自覚ありなのだけれど、今のどこら辺がえっちぃのか




「うーん。まぁいいや。……はい。お疲れ様。」
何か言いたげなのを残しつつ私にグラスを持たせてカツンと自分のグラスに合わせた










「それで?なにか聞いてほしい事とかあった?」
暫く飲んでいると本来の目的を切り出してきた





「そういえば。そうだったね」
お酒の勢いもあってか同じく地べたに座る秋くんに近づき膝がくっつく距離に


「折行って相談?というか。協力して欲しくて」

「うん?」

「前に言ってた、、ほら。りんが。………あれ。きゅん。てやつ。お願い出来ないかな?」
じっと見つめて。



頼む!!




救世主!秋岡様!




と言わんばかりに目力を込めた








「……まぁ。いーけど。」

「ぇ!ほんと?」
信じられなくて聞き返す


「いや。自分から頼んできたんでしょ」

「だって。私なんて女のかけらもない童貞だし」

「いや、童貞って。女だろ」
そう言って頬に手を添えられる


「つか、女のかけらもないとか。そんなこと思ってたの?」
視線が一気にいやらしい方向へ向かい


「そんな事。1ミリも思った事ねーけど」
ゆっくり。ねっとりとキスされた


そしてぽんぽんとまた頭を撫でられる


こんなに女の子扱いされたのは多分数年前の秋くんとの情事以来



ぶわっと赤くなるのを感じる



「はっ。。かーわい。、」
今度はおでこにキスされて



「キッチンに片付けてくるね」
そう言って散らかしたお酒の缶の残骸を持って行こうとするから



「あ、私やるから大丈夫だよ」

そう言って奪い取って逃げた





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