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意馬恋猿〜2人の距離〜

第2章 第一章



「あ、秋くんの家この辺なの?」
やっべ。めちゃくちゃ女捨ててる格好だ。と内心思いながらもそう聞いた

「えーと。……まぁそんなとこかな」


この感じ


匂うな




「そうだったんだ」

あえて聞かずにやり過ごす


秋くんは中々に自由な男と噂は予々聞いているので
ここは聞かないのがベターだろう


「ん?どっか行こうとしてたの?」
財布とスマホのみ持ってる私を見てそんな風に聞かれた


「あー。今から大量に飲もうかなって」
お酒を。とへらっと笑う

大量に。に引っかかったのか難しい顔をする秋くん



「悩みあるなら聞くけど」

「へ?」



もうこの際


聞いてもらっちゃう?





「………ねぇ。秋くん。この後って用事ある?、、、あ、やっぱりなんでもない」

「?」

直ぐに思い直した





だって。


ここにいるって事は

さっきの感じからして。女性的なニオイを感じていた






「なんでもない。もう行くね?」
バイバイ!と手を振った後立ち去ろうとしたところ



「あー。待って。……ないよ。用事」
宅飲み誘われてるって判断していい?とニコッと笑いかけてくる秋くん


「えっ。、、、でも」

待ってる人が居るんじゃないのかな

それはそれで可哀想



「ちょっと待ってね」
そう言ってスマホをぽちぽち弄ってそして直ぐに、じゃあコンビニ行ってしこたま酒を買おう!とるんるんで先に歩いて行った






自宅


「お、引っ越しは完了した?」
以前のダンボールだらけを覚えてたのかそんな風に言われた

「ふふ。何年前の話?」

「家具も変わってるー!燕先生ぽいね」
前にあったのはベージュのシンプルなデザインの物で、今は白が基調の少しひらひらした物がついていて若干前より女性寄り

「あの家具はここに住んでた前の住人が置いて行ったものだったから」
へぇ。そうなんだ。とあたりを見回して

「これの方が燕先生に似合ってるよ」
と頭を撫でられた


この人は何故いつも頭を撫でるのだろうか

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