第9章 第八章
だめ!だめ!
今トリップしたら危ない!
身の危険を感じてギュッと目を瞑る
「……してほしいんですか?」
「え?」
「キスです」
目を瞑ったのは失敗だった!!
「あ!あの!……だ、だめ!」
壁に追い詰められる
早くりん出てきて!
あぁ
もういいや
キスされちゃう
と思ったタイミングでガチャっと音がしてりんが扉を開けた
ガチャっと音が鳴るとともに離れていく小野先生
「ざんねん。受け入れようとしてましたね」
ふふ。とまた笑われて
「!!!も、もしかして!わざと?!」
「さぁ?」
それだけ言って男子トイレに入って行ってしまう
「え、、なに?どういう事?…つーちゃん大丈夫?」
少し慌てた様子のりんに覗き込まれて
「え!つーちゃん顔真っ赤!飲み過ぎた?それとも今なんかされたの?」
りんが出てきた時には既に距離があったからキスされそうになった事には気づいてないみたいで
「…ううん。大丈夫。漏れそうなの我慢してたの!」
そう言ってトイレに駆け込んだ
トイレで用を足しながら
さっきの情景を思い浮かべる
弧を描く小野先生の唇は
秋くんより薄めで
後数センチでキスしてしまいそうだった
でも
ドキドキしなかった
というか
あー。されちゃうな。って
単純にそれだけが浮かんで
後はもうなんでもいいやって
自暴自棄?の様なものまで浮かんできて
受け入れちゃってもいいかなって
こんな私でも好いてくれる人がいる(特殊だけど)
もう秋くんに対する様な情熱はないのだけれど
お互いの性欲にマッチしてる気がして
小野先生の提案を受け入れる感情が芽生えてしまっていた
その年の年末年始は
私は仕事をしすぎかというくらいずっと描いていた
もちろん脚本も順調…というか大分早めに上げて
ついでにおじ日2の温めたプロットを田中さんに強引に見せるとTLと交互に連載することになり
大変忙しくて何より
部屋は相変わらず魔窟になりつつある
けど勿体無い精神で秋くんにおすすめされたヘアケアとかボディーローションとかは使っているから幾らかは身なりはマシ