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意馬恋猿〜2人の距離〜

第6章 5章








「大丈夫でした?」
トイレと電話が長かったからか心配してくれた小野先生に、すみません。煩悩が働いて遅くなりました。とは言えないから

「はい。ちょっと仕事のことで」

「そうでしたか。…良かった。てっきり彼氏さんに帰りが遅いと叱られているのかと。…連れ回してしまってすみません」
反省顔の小野先生にいやいやいや!とぶんぶん手を振る


「わ、私彼氏居ないです!」

「え?そうなんですか?」

「はい!一度も!」
思わず元気よく余計なことも含めて答えるものの段々悲しくなってくる

つい最近までセカンドバージンだったし

最初なんて思い出したくもないし


非モテですよ。どうせこんなミジンコ…


ミジンコでも枯葉でも例えたら勿体無いくらいにはテンションガタ落ちモードに入る



「………勿体無いですね」

「そうですよねぇ。枯葉な…え?」

「え?」

もしや口に出してた?

というか小野先生にも同じ事思われてる


ちょっと居た堪れないじゃんか





「あはは。そうですよね。私なんてそこら辺に転がった石ころ同然ですね」

「いや……なんで石?、、…僕が言ったのは今まで貴女の魅力に気付かなかったなんて。なんて勿体無いんだって言ったんです」

「……へ?」

チョットリカイデキマセン

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「あぁ!でも逆に良かったのか!」

「……ぅえ?!はい?」
頭の切り替えに追いつけません先生!


「燕先生」

「は、はい?」

「貴女はとても魅力的だし可愛らしい人ですよ。一挙一動、僕が見た燕先生は女性的で素敵だなって思います。はっきり言いますね。まだ出会って間もないですが、僕は貴女に惹かれてしまう事が何度もあります。今現在戸惑って目を泳がせてる姿にもね」




一体どういうことでしょう


「良かったです。貴女の魅力に誰かが気づいてしまっていたら。きっと今隣には座れて居ないでしょうから。」
ニコッと笑って見つめてくる目は男性的なナニカを感じた






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