第2章 第一章
某居酒屋
そんな事は全く知らない私の親友。
良かれと思って私の為に丁度手頃なイケメンスパダリ男の秋くんを呼び出してしまったらしい
秋くんはりんに呼ばれるまで別で飲み食いしてたみたいで
お酒だけを頼んで乾杯をした後、連れと言っていた男性を紹介してくれた
「りん姐、先生。紹介させて!鈴木悠(すずきゆう)ヘアメイクさん」
「はじめまして。秋さんと仲良くさせてもらってます」
ぺこっと頭を軽く下げる悠さんはどこか秋くんと似た雰囲気を持ってて
「そしてこっちがりん姐。前に共演してからよく飲みに行くんだよ。あとこちらが燕先生。脚本家だったり本書いてたりするんだよ」
秋くんが悠さんにさくさくっと紹介されてぺこっと頭を下げる
りんも何となくよろしくー!と挨拶を交わした
その後は普通に飲んで
そこそこべろべろに酔っ払ったりんが爆弾を放り投げた
「ねぇ。秋。今フリーなの?」
「え?………そうだね。なんで?」
「じゃーさぁ。きゅんを供給してよ!きゅんを!」
首を傾げる秋くん
「りん姐に?……力及ばない気がすんだけど」
前職も知ってるし性格も把握してるからかそんな事を言う秋くんにりんはむぅっ。としだして
「ちーがーう!つーちゃんに!今この子には秋みたいな小難しいこと考えないでスマートに女扱いしてくれる人が必要なの!」
若干の失礼な発言を除いてもりんは秋くんを適任だと思っているみたい
「は?え?…なんで?」
戸惑いを隠せない秋くんに、ちょっとりんやめて。と赤くなる私
「だから!つーちゃんはね?今からT、(むぐっ!)ちょっとやめてつーちゃん。いい?秋。アダ(んむっ!)」
必死にりんの口を塞ぎに掛かる
なんて兄妹だよ!
途中で塞いだおかげか2人にはよくわからなかったらしく首を傾げていた
「ごめんね?気にしないで」
頼むから深掘りしないでくれ!とばかりにガンを飛ばしていると察したのか話題は別のものに変わっていった