第6章 5章
「………え、何事。」
今までにないほどがむしゃらに描き続ける私を見て驚く帰ってきた秋くん
「つか。なんちゅーもんを一心不乱に…」
パラパラと数枚落ちたネーム(ほぼ清書に近い)を見て思わず口走る秋くんに、お帰りー。とペンを置いて伸びをしながら振り向いた
「つーちゃん。いつからやってたの?」
「わかんないけど。あー。ずいぶん溜まってたな」
自分が描いていた紙を集めていると秋くんがいくつか拾った紙を渡してくれる
「ありがと。」
「…終わったの?仕事」
「あ、これ?仕事じゃないよ?」
「は?」
仕事じゃないのに何故どちゃくそエロ漫画を描いてるのかと首を捻っている
「これ、ストレス発散なの。なんか溜まるとペン動かしたくなるんだよね」
でも流石に疲れたぁ。とあくびをしながら冷蔵庫に向かい水のペットボトルをぐいぐい飲み込む
そういえば酒以外の水分を全く入れてなかったわ。と思い出す
「……そうか。、、、お疲れ様。」
納得したのかしてないのかわからないけど近づいて来て。頭をぽんぽんと撫でられた
「そんじゃ、シャワー浴びたら一緒に寝よ?」一度ハグされて。すぐに脱衣所に向かう秋くん
「はぁ。」
居なくなってすぐに溜息が出てしまう
編集社
「先生。ではこちら6、7話。いただきます。お疲れ様です。……脚本のお仕事は順調でしょうか?」
「あはは。まぁ、ぼちぼちです。」
疲れた顔をしてたのか
「こちらの方は次はあと1ヶ月以上締め切りありますから。そちらに集中していただいて構わないですから。たまには休まれてくださいね」
TLはゆっくりになってほんと良かった。死ぬかと思ってたから
「今、田中さんが天使に見えるのは幻の類でしょうか?」
「はい。間違いなく幻です。ほんと休まれてください」
最後は美味しい差し入れでも送りますねといわれて女神に昇格した田中さんだった
その日私は打ち合わせも兼ねて以前からお誘いをいただいていた小野先生と居酒屋に来ていた