第17章 …不惜身命
(……『ルナーリア族』……?この種族……まさか、あいつの事か……?)
それは、現在は廃棄されている世界政府の実験施設『パンクハザード』で嘗て行われていた、非道な人体実験の記録だった。
(白髪、褐色の肌に黒い羽、背中に炎を纏った……間違いねえ、おれが戦った『キング』の事だ……)
百獣海賊団の大看板・キング。
彼は絶滅種と言われている『ルナーリア族』の生き残りだったのだ。
その彼が世界政府に捕まり、自由を奪われて人体実験を繰り返されていたと言う事実。
その生々しく残酷な実験記録に、流石のゾロも、その表情を険しくする。
ようやく泣き止んだハーデスは、彼に声を掛ける事はせず、ただただ静かに、見守っていた。
チョッパーが部屋に戻ったのは、ゾロがその記録に目を通し終わった直後だった。