第16章 …異変
…今迄のお話…
ワノ国にて、百獣海賊団の大看板・キングとの激闘を制したロロノア・ゾロは、その直後に意識を失った。
次に彼が目を覚ましたのは、空に謎めいた球体が浮かび果てのない砂漠が広がる異世界……新しき魔界『ダアト』であった。
重傷を負い瀕死の状態であったゾロは、一度はその荒野で命を落とす。
しかし、大魔王ルシファーに仕える七十二柱の魔神…ベリアル、オセ、フォルネウス、デカラビアによって魔王城へと運ばれ、死の淵から蘇生を果たした。
そこでゾロは、自らが悪魔……『魔神族』……その中でも、魔王の血を継ぐ存在……『魔王族』であると告げられる。
最初は半信半疑だったゾロだが、船長であるルフィを海賊王にする為、そして自らが『最強の大剣豪』になると言う野望を果たす為、その身に眠る力を覚醒させ魔界の理を生きる事を選ぶ。
元の世界へ帰還するまでの一週間、四柱の魔神から過酷な修業と教義を受けた彼は、やがて召集された魔王族の会議にて、更に驚くべき真実を知らされる。
自らが、魔王・サマエルの血を引く特別な『魂の器』であり、そして死と闇を司る魔界の英雄『死皇帝アポフィス』の魂を受け継ぐ唯一無二の高次生命体……『合一魂』であった事を。
魔王、そして二代目死皇帝として君臨する事になったゾロは、ルシファーより三つの命を下される。
四文字の神の残党の殲滅。
現在の支配者からの『影の星』の奪還。
そして……『虚の玉座』の破壊。
その『影の星』こそが、彼の帰るべき故郷『青い星』であった。
ゾロの胸の内に、揺るぎない闘志が燃え上がる。
暗躍する『神の残党』を斬り伏せ、己の信じる船長を海賊王へと導く為に……。
死皇帝は静かに魔界を後にし、再び仲間達の待つ青い星へと帰還するのであった……。