• テキストサイズ

魔王之死刀

第15章 ・決意


 薄暗い廊下に、ゾロの声が響き渡る。
 ロキは勢い良く跳ね起きた。

「なっ、なっ、何っ!?おっ、女ぁー!!?お前ばっかりにいい思いさせてたまるかっ!!!女、女っ、何処だおいっ!!!」

​ 鼻の下を伸ばし、周囲をキョロキョロと見渡すロキの姿に、ゾロは深い溜息を吐いた。
 その浅ましい反応……獲物、いや女を追う時のその異様な機敏さは……何度も見た事のある光景である。
 
(……ロキとあのエロコックは、絶対会わせちゃならねえ……いや、会わせたら最後、この世の全ての女が悲鳴を上げる事になるぞ……!!!)

 ロキと、サンジの姿がシンクロして行く。
​ ゾロは思わず頭を抱えた。
 溜息を一つ吐くと、念動力を使い荷物とロキを浮かせてルシファーの待つ『明星の間』へと向かう。
 明星の間は、大広間の横にある階段を上ってすぐ目の前。
 上り切ると、両開きの扉の横に刀を携えたラクシャーサが二体、背筋を伸ばして見張りに付いていた。
 彼等は二柱の魔王を目にするなり、刀を鞘に納め直立して迎えた。

「死皇帝ロロノア・ゾロ様と魔王ロキ様とお見受け致します。大魔王閣下よりお話は伺っております。どうぞ中へお入り下さいませ」

 一方のラクシャーサがそう言うなり、両開きの扉をゆっくりと開けた。
 エントランスに入ったゾロは、黒い大理石で造られた壁と床、美しい幾何学模様が彫られている高い天井に思わず息を飲んだ。
 その時、念動力で浮かせていたロキが目を覚ましたので、ゾロは術を解いて床に思いっ切り落としてやった。
 ドスン、と言う音が床に響く。

「いっ……ってえな!もっと優しく降ろせねえのかよ……!」

「うるせえ!ロックンローラーが酒に飲まれてんじゃねえよ!」

 ゾロは更に眉間に皺を寄せつつ、彼に無理矢理荷物を持たせる。
 ゆっくりと扉が閉まり、彼等は室内の奥へ。
 彼等の足音が、大理石の床に反響する。
 明星の間は、所謂大魔王の私室であり『執務室』でもある。
 広い部屋の中央に数人掛けのソファーと美しいガラステーブルが置いてあり、窓際にはルシファーが使用しているであろう、美しい彫刻と宝石が装飾された椅子と、漆黒の重厚なデスクが置かれていた。
 その傍に……何時もの様に少年の姿をしたルシファーが、ゾロとロキに笑顔を向け、立っていた。
/ 246ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp