第14章 ・新境地
「へえ……そうだったのか。ワールドカップ……面白そうだな」
ゾロが微笑みつつ、何気なく視線を上に向けたその時。
「あ……こいつ等……」
彼の視界に飛び込んで来たのは、昨夜観た代表チーム……白と水色の縦縞のユニフォームに身を包んだ選手達が写っているポスターだった。
ゴールキーパーを入れて十一人……そこには勿論、ゾロお気に入りの『背番号22』の選手も写っている。
カメラを睨む様な鋭い視線に、ゾロは思わず口端を上げた
「このポスター……いいなあ。売ってんのかな、これ」
「そりゃ、展示物だから、売り物じゃねえんじゃねえか?」
「あぁ?そうなのか……」
ゾロが残念そうに視線を落としたその時、ロキが彼に声を掛けた。
「おいおい、あったぞ!これだろ、これ」
ロキの方に目を遣ると、その手には、ゾロの探し求めていた白と水色の縦縞模様が入ったユニフォームが。
ゾロは思わず笑みを浮かべ、ロキの傍に移動する。
その場所には、そのユニフォームが十数着、ハンガーに掛けられていた。
「ああ、これだ……『22』のユニフォーム。XL、あるかな……」
「お前、やっぱXL着てんのか。Lは着れる様なガタイじゃないのは判ったけどよ」
「Lはキツくて流石に着れねえな……ブランドにもよるけど、XLが多いな」
そんな事を話しつつ、ゾロはお目当ての選手のユニフォームを探し続けた。
「おっ……あった。XLのユニフォーム……」
ゾロはユニフォームが掛けられているハンガーを手に取った。
水色と白の縦縞が爽やかな『背番号22』のユニフォーム。
サラリとした手触りの生地が心地良い。
自然と顔がニヤ付いてしまう。
「良かったな、Brother」
ロキがゾロの背中を、ドン、と叩く。
ゾロはニヤ付く顔を真顔に戻そうとするが、どうしてもニヤ付いてしまう。
そんな彼を見て、ロキは笑わずにはいられなかった。
ゾロはユニフォームを手に、店内をゆっくりと見て歩く。
品揃えの多さに、ゾロの好奇心が唆られる。
手にしたユニフォームに視線を移した時、ふと、ある疑問が頭に浮かんだ。
「……そう言やあ、こいつって……何処のクラブに所属してんだろな……」