未来の旦那様、婚約破棄してください【呪術/五条悟/R18】
第1章 蘇る記憶。
え、何で?
どう言う事?
ベッドの隣に座っていた夏油傑は、スっと立ち上がりカーテンの向こう側へと姿を消した。
「···嘘、でしょ?」
漫画やアニメ、ゲームの中よりもリアルで見た夏油傑のイケメンの破壊力よ!!
あぁ、尊いとはこんな感情なのか···声もものすごく良き···。
私は人生で初めて悶えて打ち震えているのかもしれない。
·····················じゃなくて、今はそんな場合(感動している)では無い。
どうして私が"呪術廻戦"の中に存在しているのか、だ。
もしかして、私が向こうで死ぬ間際にこちらへ来たいと願ったから?
よくある悪役令嬢物の小説に、よくある転生パターンを思い出して、今更ながらに自分が当事者になるなんて誰が想像しただろうか。
あれは悪魔でも仮説のような出来事で、現実に起こる非現実な事など無いに等しいのだから。
しかしまぁ···オタクの私としては歓喜している次第だ。
やり方によってはまた人生詰むけれど。
2回目の人生をやり直せる。
しかも呪術廻戦の世界で。
これはもう神様がくれたチャンスだと息巻いていると、枕元に置いてあるガラケーがブー、ブーと音を立てた。