• テキストサイズ

【ヒロアカ】re:Hero

第14章 仮免の向こう側【R18】


啓悟の手が、私の腰を掬い上げるみたいに抱えて、
息が詰まるくらいの熱を重ねてくる。
重なった体の奥で、声を押し殺すほどに深くなる。

『……は……啓悟、……あ……』

かすれた声が喉を震わせても、
啓悟はゆっくり唇を重ねて、笑うみたいに囁いた。

「……声……我慢しなくていい。」

指先が胸元をなぞって、
背中に落ちた手がさらに引き寄せてくる。

「……俺のとこでしか、こんな顔すんなよ。」

低く笑うくせに、奥に潜む熱がどこまでも乱暴で優しい。

『……や、……啓悟……わたし……』

言葉を飲み込んだ瞬間、唇が塞がれる。
キスが深くて苦しくて、息を吐く隙間すら奪われる。

「……言わなくていい。」

吐息に混じって、耳元で甘く落とされる声。

「……言わなくても、わかってる。」

唇が離れるたびに、熱く潤んだ瞳が近づいて、
笑うのに、どこまでも貪欲に目を細める。

「……それに……言わせたくない。」

頬を撫でる指先が、震える唇を押さえてくる。

「……全部、俺だけのにして……全部、覚えさせるから。」

指先が肌を撫でて、熱がどこまでも奪っていく。

『……あ……ん……啓悟……』

泣きそうに滲む声も、すぐにキスで塞がれる。

「……ほら、可愛い……もっと。」

落ちるキスのたびに溶けていく息。

啓悟の腕の中、何も言えないまま――
声だけで、体だけで、名前を呼んで、
ただ奪われて、ただ重なって、ただ、何度も堕ちていく。

「……想花……可愛い。」

低く笑う声が、夜の奥に沈んだまま、
何度も私を壊すみたいに、優しく、熱く突き刺さった。
/ 664ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp