第8章 ヒーローになる理由
ホームルームをするため、相澤が教室に入って来た。
相「おはよう」
A組「相澤先生復帰早ぇ〜!!」
上「プロすぎる…」
(そっかみんなは知らなかったもんね…)
相変わらず相澤は包帯を顔や身体中に巻きながらやって来た。
飯「先生!無事だったのですね!」
麗「無事言うんかな…あれ…」
相「俺の安否はどうでもいい」
(良くないよ…)
相「何よりまだ戦いは終わってねぇ」
爆「戦い…?」
緑「まさか…」
峰「まだヴィランが…」
峰田はブルブルと震えた。
相「…雄英体育祭が迫ってる」
切「うっ…」
A組「くそ学校っぽいの来た〜!」
(そ、そんなテンション上がる行事なんだ…)
上「待て待て!」
耳「ヴィランに侵入されたばっかなのに、体育祭なんかやって大丈夫なんですか?」
尾「また襲撃されたりしたら…」
相「逆に開催することで、雄英の危機管理体制が盤石だと示すって考えらしい。警備も例年の五倍に強化するそうだ。何よりうちの体育祭は最大のチャンス。ヴィランごときで中止していい催しじゃねぇ」
すると、が呟いた。
「体育祭って、そんな凄い物なの…?」
すると繋原の方はみんなに聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声だったにもかかわらず、全員が繋原の方を見た。
「な、なに…」
麗「繋原ちゃん、体育祭知らないの!?」
「う、うん…」
相「うちの体育祭は日本のビッグイベントの1つ。かつてはオリンピックがスポーツの祭典と呼ばれ、全国が熱狂した。今は知っての通り、規模も人口も縮小し形骸化した。そして日本において今かつてのオリンピックに代わるのが、雄英体育祭だ」
相澤がさりげなく説明をしてくれた。