第7章 USJ
相("仰向けで寝られない"、か…過去に関することなんだろう…。俺はお前から話すまで待つよ)
相澤は医師から聞かされたことを思い返した。
医『うん、明日には退院しても良いでしょう。完治するにはまだかかりますが、入院は明日までで大丈夫です。では、出ましたら包帯を巻きつけますので少しお待ちください』
相『分かりました。ありがとうございます。』
相澤が立ち上がろうとすると、医師が話しかけて来た。
医『あの…』
相『ん?はい』
医『あなたの生徒さんである繋原さんですが…』
相『んっ…』
相澤の頭の中に色んなことがよぎった。
死んだか、重症か、身体麻痺か、脳死か。
最悪な事態が頭を駆け巡った。
医『ご両親は…?』
正直ホッとした。
の素性を話さなければならない雲行きだが、それよりも無事であることが分かり、心底安心した。
相『いません。私が保護者の代わりです。』
医『そうですか…彼女の過去に一体何が…?』
相『本人の口から聞いたことはありませんが、病院に預けられており、逃げた、とだけ聞いています。なぜでしょうか』
医『…大変申し上げにくいのですが、彼女の体には無数の傷跡があります。戦いによってついたようなものじゃない。故意に何度も何度も傷つけられたような痕が』
相澤は腕と背中の写真を見せられた。