第7章 USJ
少し経つとは落ち着いたようだった。
「ぐすっ…ぐすっ…」
相「落ち着いたか」
「はい…すみません…」
は相澤から離れた。
相「落ち着いたなら、今日はもう寝ろ。…寝るまでここにいてやるから」
相澤は近くのベッドサイドの椅子に座った。
「え…」
相「なんだ」
「怒らないの…?」
相「…怒って欲しいのか」
「いや、そういうわけじゃない…けど…勝手に飛び出したから…私も危なかったし…」
相「確かにな。教師の許可なしに勝手に戦闘を行ったこと、やめろと言っているのに言うことを聞かなかったこと。担任としては叱らないといけないことだ」
「……」
は手を握りしめ、俯いた。
相「だが俺個人としては…礼を言いたい」
その瞬間の頭にポンと手を置いた。
相「ありがとな。お前のおかげで命拾いした」
「先生…」
は再び目を潤ませた。
相「だが次はちゃんと言うことを聞けよ。分かったな」
「はい……はい!」
相澤は「さっさと寝ろ」と言うと、すこしガサツな手つきでに布団をかけた。
2人の間には静かな空気が流れる。
「先生…?」
相「なんだ」
「私…仰向けで寝られないんです」
は天井を見ながら言った。
相「……」
相澤はなぜかとは聞かなかった。
今仰向けではないか、とも。
「でも…今日は寝られそうです。先生がいるから」
相「…そうか」
「先生…」
相「ん」
「何も聞かないで側に居てくれて…ありがとう…」
はその言葉を最後に眠りについた。