第6章 相応しき委員長
麗「なんか、初めて笑ったかもね!飯田くん」
飯「えっ、そうだったか?笑うぞ俺は」
緑(僕にとってのオールマイトが、飯田くんにはインゲニウムなんだ)
(私にとっての相澤先生が、飯田くんにはインゲニウムなんだね)
2人は同じようなことを思っていた。
するといきなりけたたましい警報音が鳴った。
ジリリリリリッ!!
緑「警報!?」
「火事…?」
アナウンス「セキュリティー3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください」
生徒「何!?」
飯田は近くの先輩にセキュリティー3は何かを聞いた。
すると校舎内に誰かが侵入したということだと教えてくれた。
するとたちまち校舎は大混乱となった。
「うっ…」
(もみくちゃにされる…)
麗「いった…急に何??」
飯「さすが最高峰!危機への対応が迅速だ…」
緑「じ…迅速すぎてパニックに!」
4人は窓の方へと追いやられた。
(このままじゃみんな押しつぶされてしまう…あっ…)
「私のそばに寄って」
麗「寄って…どうするん…?」
「分解する。ナノ化すればすんなりここを抜けられる」
緑「確かに…さすが繋原さん」
しかし1人は賛同しなかった。
飯「ダメだ」
緑「なっ…」
「……」
麗「なんで…??」
飯「外を見ろ」
みんなが外を見ると、今朝の記者たちがまた集まっていた。
緑・麗・「「「あっ…」」」
飯「誰かがこの状況を伝えなければ!」
「……」
飯「麗日くん!俺を浮かせろ!」
お茶子は飯田に触れ、浮かせた。
飯田はそのままターボエンジンを使い、非常口の上から全員に呼びかけた。
飯「皆さん!大丈夫!ただのマスコミです!何もパニックになることはありません!大丈夫!ここは雄英!最高峰の人間に相応しい行動を取りましょう!」
その声は騒がしかった廊下にも響き、皆は飯田の言葉に落ち着きを取り戻したようだった。
(…流石なのは、飯田くんだね)