第5章 戦闘訓練
そしてその日のホームルームが終わった。
相澤はあえてを呼びはしなかった。
チラホラとクラスメイトは帰り始め、教室から人がいなくなるのをは校内をウロウロしながら待った。
(なんか、帰りたくないな…1人になりたいけどなりたくない…)
は教室に戻り、窓の外をぼんやり眺めていた。
(…さっきからずっと同じことばっかり考えちゃうな…)
ため息を一つつくと机に突っ伏した。
(…行ってもいいかな…)
は歩き出した。
が向かった先、それは職員室だった。
あと数メートルで入り口に着く。
その時
ガラッ
「あ…」
が会いに来た人物がちょうど出てきた。
相「ようやく来たか。今行こうと思ってたところだ」
相澤はが自分から来ることをわかっていた。
だからわざわざ呼び出さなかったのだ。
「……」
は唇を噛み、拳を握りしめた。
その目は少し潤んでいた。
2人は誰もいない教室へと向かった。
その間言葉はなかったが、は言いようのない安心感を感じていた。