第5章 戦闘訓練
オールマイトがグラウンドで待っていると、着替えた生徒たちが続々とやって来た。
オ「格好から入るってのも大切なことだぜ!少年少女!自覚するのだ…今日から自分は…ヒーローなんだと!」
オールマイトはみんなのコスチュームを見渡した。
オ「いいじゃないか、みんな、かっこいいぜ!さぁ!始めようか!有精卵ども!」
みな、派手なものやヒーローらしいマントやゴーグルなどを見に着けていた。
(みんな…かっこいいな…私ももう少し何かすれば良かったかな)
はと言うと、全身にぴったりと沿う漆黒のスーツ。
肩から腰、そして膝裏へとかけて、わずかに鈍く光る異素材のラインが走っていた。それは強化パーツというよりも、彼女の“緻密な身体制御”を象徴するような、静かな存在感を放っている。
峰「うほーっ…!!お前のコスチュームめちゃくちゃ良いじゃねぇか!」
は怪訝な顔で峰田を見ると、プイッと顔を逸らした。
峰「なっ…!そんなのあんまりだ!」
麗「繋原ちゃんぽくてかっこいいね!」
芦「でもかなり目立ちにくいデザインだよね?良かったの?」
「うん…あんま装飾をつけちゃうと動きにくいかなって」
爆「あぁ!?俺らのが動きづれぇって言いテェのか!」
「違うよ。私の個性は、爆豪くんたちのように華やかな個性とは違って、ほとんどが体内で起こったりする地味な個性だから。この方が私らしいかなって…」
緑「良いと思う。すごく似合ってると思うよ。繋原さんのコスチューム」
デクは優しい笑顔でそう言った。
切「俺もそう思うぜ!お前にぴったりだと思う!」
峰「切島、それサイズの話?」
耳「あんたと一緒にすんな!」
こうしてふざけているクラスメイトを見て、の頬は少し緩んだ。
麗「繋原ちゃん…今笑った…?」
はまたフッと少し笑って2回小さく頷いた。
「ありがとう。嬉しい。不安だったけど、今ので少し緊張も和らいだ。」
耳「うわ、なんか……ドキッとしたんだけど」
上「な、なんだろ、こう……ちょっと感動しちゃったな」
切「笑った方が似合ってるぜ!」
デクも少し照れくさそうに小さく笑っていた。
が初めて人からの賞賛を受け入れた瞬間だった。