第4章 個性把握テスト
続く上体起こし、長座体前屈、持久走もは難なくクリアしていった。
相「んじゃ、ぱぱっと結果発表」
(まぁ、最下位は免れたかな)
相「トータルは単純に各種目の評点を合計した数だ。口頭で説明すんのは時間の無駄なんで、一括開示する」
相澤がそう言うと、みんなの目の前に結果が出てきた。
結果は…
1位:八百万 百
2位:繋原
3位:轟 焦凍
4位:爆豪 勝己
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20位:緑谷 出久
最下位は除籍、相澤が開始時に告げた言葉を思い出し、空気が重くなった。
しかし
相「ちなみに除籍は嘘な」
みんなその言葉にキョトンとした。
相「君らの個性を最大限引き出す合理的虚偽」
相澤は悪い笑みを浮かべながら言った。
緑、麗、飯「「「はぁぁぁぁ!?」」」
(まぁ…そんなとこだろうとは思ってたよ。先生)
相「これにて終わりだ。教室にカリキュラムなどの書類があるから、戻ったら目通しとけ」
そう言って相澤はその場を去った。
相澤がいなくなったのを見届けると、はデクの方へ行った。
「緑谷くん」
緑「繋原さん…」
「指、大丈夫?」
緑「あぁ…うん、なんとか」
「…貸して」
はデクの手を取り、自分の手をかざした。
緑「ちょ、ちょ…!な、何を…!」
デクは顔を赤くさせ、戸惑った。
「治すから。じっとして」
するとみるみる色が元通りになり痛みも引いていった。
緑「あぁ…」
麗「繋原ちゃん、すっご…」
近くにいたお茶子も、それを周りで見ていたクラスメイトも感心していた。
治ったのを確認すると、は手を離した。
「はい。終わったよ」
緑「あ、ありがとう…」
「うん」
緑「あ、あと…さっきの…あれもありがとう。ヒーローになれるって。嬉しかった」
「本当のこと言っただけだよ。私が思ったこと、そのまま言っただけだから、気にしないで」
そう言うの顔には少しだけ、微笑みが浮かんでいるような気がした。
そしてお茶子の他にも芦戸や耳郎、切島や上鳴も集まってきて、和やかな雰囲気を感じていると、そこへ爆豪がイライラしながらやってきた。