第4章 個性把握テスト
第二種目:握力
デクはまたしても個性を使いこなせず56キロ
ここで注目されたのは…
瀬「すげぇ!540キロってあんたゴリラ!?」
瀬呂が言った相手、それは障子だった。
瀬「あっ!タコか!」
峰「タコってエロいよね」
は峰田のその発言にまたしても冷たい視線を送った。
峰「なっ…なんだよ!そんな目でオイラを見るな…!!」
「はぁ…」
はやれやれとでも言うようにため息をついた。
麗「繋原ちゃんはどれくらい??さっきの凄かったよ!」
お茶子の素直な賞賛の言葉に、褒められ慣れていないは少し顔を赤くした。
「あ、ありがとう…まだ…これから測るよ…」
するとお茶子は「見せて見せて!」と無邪気に覗き込んだ。
(……握るだけ。力を加えるだけ…)
彼女は静かにグリップを握った。だがその表情は、どこか迷いを含んでいる。
(……どれだけ、出せるんだろう。私……)
きゅっ、と控えめに握る。
数字が表示される。
「187kg」
耳「えっ」
上「ちょ、まって、え、今本気?」
は表示を見て、小さく首をかしげた。
「……うん。……たぶん」
その曖昧な返事に、周囲の空気がざわついた。
轟は記録表を見つめたまま、ぽつりと呟く。
轟「“たぶん”でこれか……」
飯「さすが……というところだな」
爆豪は鼻で笑った。
爆「チッ、ビビってんだろ」
だがそのとき、相澤がぼそりと呟いた。
相「……いい傾向だ。自分の“限界”をまだ知らない奴は、成長の余地が一番大きい」
その言葉に、は一瞬だけ目を見開き、すぐに静かに視線を落とした。
(……私、どこまでいけるんだろう)