• テキストサイズ

例外のヒーロー【ヒロアカ】

第11章 職場体験


病院の搬入口。
深い夜を照明が冷たく照らすその場所に、エッジショットから連絡を受けた相澤は立っていた。

救急車が到着するやいなや、扉が開く。
ストレッチャーに乗せられたの姿が、真っ先に相澤の目に飛び込んだ。

腹部に突き刺さったままの、曲がった刀。
黒色であるにも関わらず、血に濡れているのが分かる戦闘服。
青白い顔で、かすかに、弱々しく動く胸。

相澤の目が、微かに揺れる。

医師が手早く状況を確認しようとするが、
相澤は思わずストレッチャーの横に駆け寄った。
その瞳は、揺れていた。

相「……繋原」

彼女は反応しない。
かすかに震える指先だけが、まだ彼女が生きている証だった。

その場にいた誰よりも静かに、
だが確かに、相澤の目には、深い色が宿る。

少し後ろにいたエッジショットが、黙ってその様子を見ていた。
普段は無表情の彼の目にも、何か痛みが宿っていた。

エ「……」

相澤はストレッチャーの脇に手を置き、しばらく彼女の顔をじっと見つめていた。

そして、短く息を吐き、静かに言った。

相「……死ぬなよ。絶対に」

エッジショットが小さく目を伏せた。

医師「搬送します!」

そう告げると、ストレッチャーは手術室へと押し出されていく。
相澤は、その姿を、最後まで離れずについて行った。

――が“命を賭けて守ったもの”
――その全てを、今、相澤が背負うように。






蛍光灯の冷たい光が、深夜の廊下に静かに降り注いでいた。
並んだ椅子に、相澤とエッジショットが無言で腰を下ろしている。

手術室のランプはまだ“手術中”のまま。

重たい沈黙が、長く、深く、2人の間に漂っていた。

ふと、その静寂を破るように、エッジショットが低く呟いた。

エ「……すまない」

相澤は目を閉じたまま、返事をしなかった。

エ「……信頼を裏切る形になってしまった」

静かに、深く、自分を責める声音だった。

相「……どうせ、あいつが言うこと聞かなかったんだろ」

相澤は、ほんのわずかに眉を動かし、ため息のように言った。

エッジショットは少しだけ視線を伏せ、
言いにくそうに、それでも正直に口を開いた。

/ 164ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp