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例外のヒーロー【ヒロアカ】

第11章 職場体験


グ「緑谷!轟!飯田!」

グラントリノだった。

グ「こっちは制圧完了!あとは任せろ!その子は……」

救護班が駆け寄り、轟から繋原を受け取ろうとする。
だがそのとき、彼女の指が、ほんのわずかに動いた。

「……っ」

轟が、思わず顔を覗き込む。

轟「繋原……!」

彼女の唇が、かすかに動いた。

「……飯田くん……よかった……」

それだけを、ほとんど息のように零すと、完全に意識を手放した。

轟はその言葉を、しっかりと胸に刻んだ。
デクも、飯田も。
今ここにいない、彼女を知るすべての人間も――

きっと、忘れない。

“信念を、否定するな”

あの一撃と、あの叫びと。
すべてを懸けて、立ち向かったその背中を。

彼女の戦いは、確かに、誰かの心を変えたのだから。




グ「この子……ここまで自分を削って、戦ったのか……?」

その目は鋭さを保ちながらも、どこか静かに震えていた。

さらに遅れて到着したベストジーニストやエンデヴァーも、運ばれていく血に染まった少女を見て足を止める。

ベ「この年で……ここまでできる奴が、今の世代にいるとはな」

エン「……たとえ未熟でも、背負う覚悟だけは、一人前ってか」

エンデヴァーらと共に来たエッジショットは、目を見開き、そして……焦燥していた。

エッジ「……っ!!」

大人たちの間に、静かな驚きと敬意が走る。

轟は、彼らの言葉を聞きながら、彼女の血で濡れた手をそっと握った。

轟「……彼女がやったこと、ちゃんと見ててください」

それは、仲間としての願いであり、
彼女の行動が無駄にならないための“託し”だった。

デクも、飯田も、彼女の姿をただ見つめていた。

するとエッジショットが険しい顔で近づいてきて、轟に尋ねた。

エッジ「……生きているのか」

轟「……かろうじて」

エッジ「……そうか」

それだけ言うとエッジショットは自分が監督者だと説明し、一緒に救急車に乗り込み病院へと向かった。

その後、ステインは再び立ち上がったそうだが、立ったまま意識を失った。
この時、ステインの肺には折れた肋骨が刺さっていたそうだった。

デクたちは思い知らされた。
ステインに、悪に、生かされたことを。
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