• テキストサイズ

キバナさん 男娼を買う

第9章 リード







 「腕が…動きます!」

 「良かったな。」

 やっとギプスが外れて、
 僕は本当に自由になった。
 背中の傷も、もうほとんど見えなくなって、
 僕が男娼していた証拠が
 少しずつ薄れていく。
 ここに来て数ヶ月経ってしまった。早いものだ。

 「指も動きます。
 これで御奉仕できます。」

 「どんだけ奉仕したいんだよ。」

 キバナさまが呆れている。
 もっとキバナさまに捧げたいだけなのに。
 普段の恩を返したいだけなのに。
 
 男娼してた頃の料金で計算しても、
 僕の生活費の10%くらいしか
 キバナさまに御奉仕できてない。
 もっと、もっと売らなきゃ…もっと…。

 「治った腕で、精一杯したいだけです。」
 
 指も手も、自由に動かせる。
 パタパタと手を振っていると、
 キバナさまがふわふわと頭を撫でた。

 「バカ。下の口にしてもらってるからいい。」

 「…そうでした。」

 その言葉に口に浮かぶ笑みを抑える。
 あれから何度もキバナさまに抱かれた。

 キバナさまとの行為は激しくて、
 毎回おかしくなるくらい気持ちよくされてしまう。
 僕がキバナさまを口淫で満たしていたのに、
 いつの間にか逆転してしまっていた。

 「今日は女が来る。
 大人しくしとけよ。」

 「はい。」

 でも、キバナさまは
 女遊びをやめた訳じゃない。
 それでも、ここに来た時よりは回数は格段に減った。
 2、3日に1回しか呼ばない。
 
 それ以外の日は、1日ヤらなかったり、
 僕を抱いたりしている。
 ここに住み始めてすぐの時は
 毎日誰かとヤっていたのに、
 驚きだ…。


/ 164ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp