第2章 マイワールド
ああ、オススメの本あるんだけど言ってもいいかな。
でも既に読んでいる可能性あるし、読んでも好みが別れると思うし、そう思うと簡単にオススメできない!!
でもでもでも、お近づきになるにはここしかないわけじゃん!?
ここから私たちの関係が急接近とかあるじゃん!?
少女漫画でよく見た展開!!!
本が私と彼の距離を繋ぐんですけど、その入り口を私は開けずにいるんだよ!!!!
いつもなら、友人たちの前でならこうしたいとかああしたいとかスラスラ言えるのに、いざ本人を目の前にすると何も言えない……。
恋ってこんなに人を臆病にさせるものなのか。
「空知さんはどんなジャンル読むの?」
そう思っていたら思わぬ助け船が。
山口くん……!!
君はなんて気の利く人なんだ……。
キューピットだよ、ありがとう!!!
「えと、えっと……、結構いろんなジャンルは読むけど……好きなのはサスペンスホラーとかミステリーとか、かな……」
「へえ。俺、あんまり本読まないからさぁ。おすすめの本とか読みやすい本あったら教えてほしいな」
「活字読むとすぐ眠たくなるって言ってたじゃん」
山口くんの言葉に月島蛍はくすくすと笑った。
ああ、神さま山口さま。
楽しそうな月島蛍の笑顔が見れたこと、本当に感謝します。
未練なく天国に逝けそうです。