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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第16章 ほんの少しのかけ間違い


「別に…私は気にしてないですし…」
「そんな風には見えねぇけど?」
「…ッッ」
「それと、一つ警告しておく」
「警告?」

その言葉にどことなくびくりと体が、そして心が震えた凜桜だった。

「…あの…何でしょうか?」
「俺は迷うのも、歩みを止めたり悩んだりってのはいいと思う。だけど、自分を押し隠したりして嘘つく奴は嫌いだ。俺んお邪魔する奴も嫌いだしな。解った?」
「……ッッ」
「で?今凜桜が俺に言いたいことは?」

先ほどの質問の後に、そこまで言われたらもう言うしかない…ーーそう感じた凜桜だったものの、不安になっていた凜桜だった。

「…代表の…住吉さんの言いたい事は解りました。でも…私だってちょっと怖いなって思う事もあるんです。」
「ん、それで?」
「住吉さんの事をもっと知りたいと思ったり、小宮さんに住吉さんとの食事会をセッティングしたのをすごくこれほどまでにない位に後悔したり、でもそういうのを話して、住吉さんに嫌われないかとか…いろいろと考えたりするんですよ…」
「そんな事じゃ嫌いにならないけど?それにそれで嫌いになってたら俺敵作りまくりだろ」
「…今よりもっと…近づきたいとか…深入りしたら嫌われないかとか…」
「クス…その度合いにもよるだろ」
「…ッッ」

ジッと凜桜の話す言葉に耳を傾けたまま、住吉は焼けた肉を凜桜の皿に取り分けていった。

「…それにだ、近づきたいの距離ってのが『あ…』なんだ?」
「それは聞き流してください…ごめんなさい…口が滑りました」
「…忘れろ、か」
「はい…出来れば…そして出来る限り忘れてください」
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