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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第10章 度重なる不安材料


「……考えすぎ」

クスクスと笑う住吉にふぅ…っと息を吐いた凜桜。

「…だって…なんだかんだでうまい具合に交わされそうだし…」
「なんでもいいだろ」
「じゃぁ…」

そういうとふと足を止めて凜桜は住吉の背中に向かって声をかけた。

「…住吉さんって彼女いたりしますか?」
「……ん?」

しかし凜桜の思っていたような返事は来なかった。というよりも住吉も返事をしていないのが事実だ。

「…彼女、ねぇ。トンといないわ」
「……そうなんですか?」
「まぁ、俺は?」
「…俺は…って」
「あいつらは居たり別れたり繰り返してたりはするけど」
「そうなんだ…」
「そういう凜桜は?」
「私は居ませんよ。」
「彼女じゃなくて彼氏な?」
「解ってます!」
「…でもこの返事、ってさっきの質問とは少し違うだろ」
「…・・・確かに…」
「だろ?」
「フフ…ほんとだ…」
「でも気になったってか?」

そう話している間にいつの間にか数歩前だった住吉の立ち位置が凜桜の横に移っていた。

「…気になりますよ。そりゃ」
「…でもそれってもう解ってたことだろ」
「たし、かに」
「だろ?」

いわれてみれば…と凜桜は質問を間違えた…と思っていた。しかしそんな凜桜にも住吉は普通に対応を重ねているのだった。そんな時だ。

「あ、っれぇ?凜桜じゃん?」
「…え」
「…何々?横のオトコ、彼氏?」
「違います。仕事の上司で」
「…大野?」

ふいに呼び方をすぐに変えられるのは住吉ならではだった。
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