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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第6章 押し殺す声


「嬉しくて…ごめんなさい…ありがとう」
「ならいいんだけど!夜がさ、都合悪いならって今!」
「でも…仕事…」
「あとでやる」

そんなこんなで誕生日パーティーが始まっていく。この時間だけで終わればいいのに…そう思っていた凜桜だった。少しの時間楽しい時間を過ごして、写メもたくさん撮った。千紘がとったムービーも編集してSNSに上がる予定になる。
ピンスタには先に住吉のストーリーで誕生日を祝うコメントを添えて写真があげられた。

「さ、仕事するぞ」

すんっと状況を変えて、仕事モードに変えていく住吉。17時少し前に凜桜に声をかけた。

「…そろそろ出ていいぞ?」
「…でも」
「大丈夫だ。それと…持ったな?」
「はい。大丈夫です。」

そうして『行ってきます』と背筋を伸ばして事務所を出ていく凜桜。ただ、そのまっすぐな背筋が逆に住吉が不安になっていた。

「…仕事なんだから当然なんだろうけど…」
「どうかしましたか?代表」
「いや?なんでもない」

そう短く返事をすれば再度パソコンに視線を落とした住吉だった。

待ち合わせの時間よりも早く着いた凜桜。そんな時だ。

♪ピロン…♪

ふいになったラインを知らせる通知音。

「……ッッ…住吉さん…?」
『無理してないか?』

その一言だけの短いメッセージに凜桜は今にも泣きそうになる。今なら間に合う…そう思っていても『助けてください』のひと言を打つ指が震える。

『大丈夫ですよ!それよりもいつもすみません…早上がり+直帰で…』

そう入れるだけで送信してすぐにスマホを鞄にしまい込んだ。
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