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すき…キス…ミルフィーユ~秘書は代表と絶賛同居中!~

第1章 きっかけは突然に…


「おーい!大野さん!」
「は、はい!」

そう呼び出しがかかった。このSMYコーポレーションに凜桜が入ってきて1週間がたった。それでもこの事務所にいつもいるのは代表の住吉を入れても4人いれば多いほうだった。
それでも新人教育をすることもあり、支店もいくつかあるというのは後から聞いた話だった。

「…片岡さん?今日はどうかしたんですか?」
「んもー!!忘れたの?」
「忘れた…って…あの、何のこと…でしょうか?」
「昨日言ったじゃん!今日見せたい新人教育のビデオがあるからって…!」
「あー、確かに…言ってましたね!すみません。いろいろと仕事が残っちゃってて…」
「じゃぁ、今から見よう!」
「なぁな?今でいいの?」
「何言ってんの!諒(りょう)くん!!」
「何って、何が?」
「代表帰ってきたら困るでしょ!?」
「いや、なんていうか…」
「ほらほら!!」

そうして凜桜は促されるままに片岡の差し出した椅子に腰を下ろす。

「…じゃぁ、コレ!!見てね?」
「あ、はい」

そういわれながらも用意されたスクリーンに見入る凜桜。そこには住吉のデスクでの様子から始まる。

「…で、うちの会社は…!」

合間合間に片岡が話を加えていく。

ガチャ…

その時だ。

「ただいまって…何やってんの?」
「…あー、」
「ちょっと、ちょっと!何やってんだって…」

急いで住吉はそのスクリーンに映し出された映像を止めに入る。

「…ちょっと!代表!何してるんですか!」
「お前こそ何やってんの?」
「新人教育です!」
「ちがくて…あのさ?…凜桜ちゃん、これ見て何か言われた?」
「いえ、特には…」
「お前はこっち来い!」

そうして片岡は首根っこをつかまれて別室に入っていく。それをみて凜桜は諒と呼ばれていた木村に声をかける。

「…木村さん?これって…」
「琥太郎(こたろう)用のって聞いたことはあるけど…」
「あ、でもそれなりに楽しそうな映像ですよね…」
「そういうのは他人事だからかな?」

クスクスと笑い合っていた。
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