第12章 夏祭り 潔 世一
『え?雨…?』
「まじかよ、行くぞエマ!」
突然降り出した雨、咄嗟に俺はエマの手を掴んで近くの神社へと走り出した。
「なかなか止まねぇな…」
『そうだね、花火見たかったな…』
「この雨じゃ無理だよな…」
なんとか小雨のうちに神社に入ることができ、そこまで濡れることはなかった俺たち。
少し向こうでは雨であっても人で賑わっているのが分かった。
チラリと横目でエマを見れば少ししょんぼりとしていた。
しょぼんとするエマに来年また見に行こう!っと言えば嬉しそうににっこりするエマに胸がどくんと高鳴った。
エマが可愛すぎるから。
薄暗くて2人きり…
おまけに浴衣姿のエマ…
静かに理性が徐々に壊れていくのが分かっていった…
必死に耐える俺をエマは追い討ちをかける…
『よっちゃん…大好き』
ああ、無理だ…
『ッんっ///よっちゃ…』
「ごめんエマ…我慢できねぇ」