第8章 ハジメテ 潔 世一
『よ、っちゃん…?』
「ダメか?エマ…」
頬を撫で、私を見下ろす彼の瞳は熱っぽくて凄く色っぽい…
よっちゃんの言葉の意味は分かっている。
この先はお互いまだ未知の世界…
期待もあるものの、やっぱり不安だ。
上手く出来るか自信がない。
それにハジメテは痛いとも聞く…
だけど…
「やっぱ嫌か?」
悲しそうな表情をする彼はまるで子犬のよう…
『嫌じゃ無い…でも上手くできるか自信がなくて…//』
「そんなの俺だってハジメテだ!正直自信はねぇよ、でもこの気持ちが抑えらんねぇんだ。エマを自分のモンにしてぇって…心も身体も…」
苦しそうに胸に手を当てるよっちゃん…
そんな彼の表情を見て私は覚悟を決めた。
『よっちゃん…シよ?』
「ッ!いいのか?」
パァッと表情が明るくなるよっちゃんに、私は小さく頷いた。
「好きだエマ、優しくする…」
そっと唇を重ね合わせられる。
『私も…好きだよ』