• テキストサイズ

奪い合う光の中で【ブルーロック】

第11章 愛し方の答え



"だって、私はもう汚れてる"

優人と過ごしたあの時間。
自分でもわかっていたはずのことなのに、
弱さに流されてしまった、何度も。
抱かれるたび、何かが壊れていくのを感じながら
それでも離れられなかった自分が、確かにいた。

 

そんな私が、
他の誰かを好きになるなんて、おかしいよね。
“好き”なんて言葉を使う資格、ないよね。

 

でも——

 

それでも。
あの人のことを想うだけで、苦しいのに、
少しだけ、あたたかくなってしまう自分がいる。

 

あの人がくれた優しさが、
ただの同情でも、偽りでもないなら。
あの人が、もし少しでも、
私のことをちゃんと見てくれているなら——

 

……どうしても、伝えたくなってしまった。

怖くても、恥ずかしくても、逃げたくなっても。

「……もう…どうしたらいいの……」

気づけば、涙がこぼれていた。

膝に顔を伏せて、声を噛み殺す。
誰にも見られたくなかった。
今さらこんなふうに泣く自分を、誰にも——





ガチャッ




——「……?」

 

そう思っていたのに…扉の開く音と一緒に、聞き慣れた声がした。
/ 175ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp