第10章 幼なじみ【爆豪】
小さい頃から
かっちゃんの後ろを歩くのが当たり前だった。
爆「おまえ、
またついてきてんのかよ。うぜえ」
小学校の通学路でも
中学の部活終わりの道でも
かっちゃんはいつも私に冷たかった。
でも、転んで膝をすりむいたら
爆「ったく.....ドジが。」
文句を言いながらも
ポケットから絆創膏を出して貼ってくれる。
そういうとこ、ずるいよ。
高校に上がって
クラスも部活も別になったけどーー
校舎の隅で男子に絡まれてた
私を見つけたかっちゃんは
一瞬でその場の空気を変えた。
爆「......何してんだテメェら」
その声だけで
相手が逃げ出したのを見て、私はまた思う。
ーー好きになっちゃ、いけない人だ。
爆「はあ......おまえホント手えかかるな。」
そう言って
頭をくしゃっとでる手に
胸が苦しくなる。