第9章 この気持ち【爆豪】
また別の日の
放課後、空き教室。
窓から差し込む夕焼けの中
教室に残ってると
ガラッとドアが開く。
爆「......なにやってんだお前
帰んねえのか?」
そこには爆豪。
「あ、かっちゃん......
ううん、ちょっと考えごとしてただけ」
爆「......ふーん」
そう言いながら、隣の席にドサッと座る。
しばらく無言。
だけど不思議と気まずくない
落ち着いた沈黙。
「かっちゃんってさ
たまにすごく優しいよね」
爆「......は?」
「この前もさ
私が雨で靴びしょびしょになったとき
傘に入れてくれたじゃん」
爆「てめえがぼーっとしてたからだろ。
風邪ひかれたらめんどくせえし」
(それ、優しさだと思うんだけどなあ)