第29章 「善意の逆理 Ⅱ**」
「……ッ、あぁッ、ひゃっ……!!」
一気に最奥まで沈み込むと、が大きく背を反らした。
シーツに縫い付けた手から、ぎゅっと強い力が伝わってくる。
「どう? いつもと違う?」
「……っ、あ……ぁ、や……、きも、ち……っ!」
そりゃそうだよ。
治療だなんて理由をつけて、一番気持ちいいことしてるんだから。
ゴムで遮るものがない分、僕の熱も、硬さも、全部そのままの中に響いてる。
「……せんせ、のっ、おおきくて……っ、中で、ビクビク、って……っ」
……っ、あーもう。
自分がどれだけ僕を煽っているのか、わかってんの?
「へえ、そこまでわかるんだ? ……のえっち」
「え、ぁっ……!? せんせ……っ、や、あぁッ!」
もう、手加減なんてできるわけがない。
僕も余裕ないんだから。
の内側が、僕の形を覚えるみたいに締め付けて。
抜ける時は、名残惜しそうに吸い付いてくる。
これは、まずい。
一度知ったら、もう戻れなくなりそ。
「ひ、やっ、ぁ、あっ……んっ、だめっ……っ!」
「我慢しなくていい。もっと声出して」
僕は彼女の乱れる吐息を飲み込むように、深く口づけた。
「……っ、せんせ……っ」
唇が離れた一瞬、が僕の名前を呼んだ。
そして、震える腕で僕の背中にしがみついてくる。
「……すき、です……っ」
今日、すごい甘えてくるな。
恥ずかしがり屋のもそそるけど、素直なのもたまらない。
「もう一回、言ってよ」
「……すき……せんせ、すき……っ」
「もっと」
「も、もう……言ってます……っ」
「足りない」
即答して、の唇をぺろっと舐める。
「の口からなら、何回でも聞きたい」
言わせているのは僕の方なのに。
そのたびに、僕の方が満たされていく。
「……せんせ、のこと……好き……っ」
「うん」
「……大好き、です……っ」
その声があまりにもまっすぐで、一生懸命で。
……だめだ。
こんなの、僕の方が溺れる。