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【呪術廻戦/五条悟R18】魔女は花冠を抱いて眠る

第28章 「善意の逆理 Ⅰ**」


「今動ける女子生徒って、誰かいる?」

「真希さんは現在、別の討伐任務で出払っています。……今なら、釘崎さんですね」

「オッケー。じゃあ決まり」



先生はそこで、私に視線を向けた。



「遺体から微かに呪力の残穢があった。熊本のときとはまた別のもの。呪詛師が裏で糸引いてる可能性もあるし……、野薔薇と組んで、そのお嬢様学校に潜入してきて」

「……潜入、ですか?」

「そ。学校の中を探って、怪しい動きをしてる奴がいないか見てきてよ。種の線も含めてね」



潜入なんて、私にできるのかな。
どうやら、不安が顔に出てしまっていたらしい。
そんな私を見て、先生は人差し指をぴっと立てて、私の鼻先に近づけた。



「大丈夫だって。はすぐ顔に出るし隠し事とか絶望的に向いてないけど、その分、天然でちょっとどんくさい『温室育ちのお嬢様』なら素でいけるって」

「……それ、褒めてます?」

「とりあえず語尾に『〜ですわ』ってつけて、優雅に紅茶でも飲んでれば完璧なお嬢様に見えるから」



先生がわざとらしく、小指を立ててティーカップを持つような仕草をした。


七海さんと硝子さんが眉間を押さえて苦い顔をしている。
伊地知さんと私は、一緒に苦笑するしかなかった。


ふざけたアドバイスだけど。
でも、そのおかげでちょっとだけ気が楽になったかも。


私は震える指をぎゅっと握りしめて、先生をまっすぐに見つめた。



「必ず、真相を突き止めてみせます」

「これ以上、私の花を……あんなふうにはさせません」



私の答えを聞いた先生は、満足そうに微笑んだ。



「期待してるよ、」



その声は、さっきまでのふざけた調子ではなくて。
私を信じて送り出してくれるような、静かで、真剣な響きだった。
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