第24章 「可惜夜に眠る 後編②**」
「ひ、ぁ……ぅ……見られて、ないから……っ」
熱くなった顔を逸らして、ちゃんと聞こえたかもわからないくらい小さな声で答えた。
「へえ? こんな無防備な格好で、男の部屋に来たんだ」
「う……っ」
「やっぱり、おてんば娘にはちゃんと教えなきゃな」
その言葉のあと、開いたパジャマの肩口に手をかけられて、片方ずつ袖を落とされる。
布が腕をするりと滑って、肌にひやりと空気が触れた。
(あ……)
隠したくて右手を上げようとしたのに、その前に捕まえられる。
そのまま、指と指の間に、先生の指が滑り込んで。
逃がさないみたいに、ぎゅっと深く絡められた。
「せん、せ……っ」
繋いだ手をシーツに押し付けられると、先生の顔が胸元へ下がっていく。
さっき親指でいじめられていた先端に、熱くて、やわらかいものが触れた。
「……っ、だ、め……そこ……っ、ん……」
声が出そうになって、空いている方の手で慌てて自分の口元を塞ぐ。
この部屋は防音って言ってたけど、隣の部屋にもし聞こえたら……
でも、先生はそんなのお構いなしに、舌を先端になぞるように這わせた。
ちゅぱっ、ちゅと湿った音が、静かな部屋に大きく響く。
舌先で執拗に転がされるたびに、背筋がぞくぞくして。
絡められた指に、ぎゅっと力が入ってしまった。
「あ、あっ……ふ、ぁ……っ」
塞いだ手のひらの隙間から、どうしても甘い声が漏れてしまう。
すると、胸元に顔を埋めていた先生が、ほんの少しだけ顔を上げた。
下から私を見上げてくる、熱を帯びた蒼い瞳。
先生は私の顔を見つめながら、もう一度ちろりと先端を舌で舐め上げた。
「ひんっ……ぁ……っ」
「いい声。もっとえっちな声聞かせてよ?」
意地悪なその言葉に、顔から火が出そうになる。
首を横に振って、必死に声を殺そうとした。
けれど、もう片方の手が脇腹をなぞって、ゆっくり下へ滑っていった。
(……っ、だ、め……そこは……っ、ん……)
だめだと言いたいのに、口を開いたら情けない声が出てしまいそうで。