第22章 「可惜夜に眠る 中編**」
ふいに窓の外から、微かに虎杖くんや野薔薇ちゃんたちの笑い声が聞こえた。
「伏黒ー、メロン食う?」
「あれー、真希さん。知りません?」
自分の名前が呼ばれ、シーツを握る手にびくっと力が入る。
「いいの? 、僕とこんなことしてて」
先生の長い指が、鎖骨に付けられたばかりの赤く滲む痕をゆっくりとなぞる。
形の良い唇が弧を描き、透けるような蒼が私を射抜いた。
意地悪で、冷たくて。
(……そんな顔、しないで)
なのに、どうしてそんなに悲しそうなの?
「……いまは……」
口の中がカラカラで、うまく声が出ない。
(言わなきゃ)
掠れそうな音を、必死に紡ぐ。
「……いまは、先生と……いたいから」
先生は、黙ったまま私を見下ろしていた。
一瞬だけ、何かを飲み込むみたいに瞳が揺れて。
次の瞬間、小さく鼻で笑った。
「……”今”は、ねぇ」
ぽつりと落とされた言葉は、どこか皮肉めいた響き。
「どうせ……また、どっか行くくせに」
その言葉に何か返そうとした瞬間、脚の間に手が入り込んできた。
「……っ」
下着の縁に指が引っかけられ、無造作に膝下まで引き降ろされた。
ひやりとした空気が、肌に触れる。
逃げようと腰を引くよりも早く、先生の大きな身体が私を完全にベッドへ縫い留めた。
「……まぁ、もう帰す気ないけどね」
低く囁かれたその直後。
再び、強く唇を塞がれた。
「……っ!」
さっきよりも、ずっと荒い。
噛みつくみたいに唇を取られて、無理やり舌が入り込んでくる。
口の中をかき回され、息継ぎすらできないまま。
先生の中指が私の中に、根元まで一気に沈み込んだ。
「……っ、ひ……」
身体が強張るより先に、二本目の指がねじ込まれる。
何の準備もされていないのに、無理やり押し広げられていく。
「っ……い、た……」
突然の刺激に、身体がついていけなかった。
奥を擦られるたび、ヒリヒリとした痛みが広がる。